「僕らの住みたい家」つづき。

僕の住みたい空間ってどんなだろう???

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誰かの為につくる作業はずっとやってきたけど
自分が・・・と、なるとなかなか悩む。

 

結局、僕の心地いい感じは幼い頃から変わってなくて
会社のロゴにもなっているガジュマルの木陰だったり、
夕焼けの見えるビーチだったり。

 

で、、それをどうつくるか!?
感覚で好きなものが空間になるのか?
モヤモヤと自問自答しながら半年が過ぎていた。

 

そんな時 GALLUPの佐田さんと出会った
GALLUPは海外の古材を扱う老舗の問屋さんだ
そんな会社は他にもいろいろ知ってるけど
その使い方が何となく好きだった。

 

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佐田さんは倉庫に山積みの木材を眺めながら
どんな経緯で古材として排出された部材なのか
そしてそれらの材料にはどんな歴史が刻まれているのかを丁寧に教えてくれた。
そして僕の中で だんだん意匠としての素材よりも
そのものの持つ物語の方が重要になっていった。

 

この仕事を始めるずっと前に自分でDIYした木造賃貸のボロ屋を思い出した。
大家さんが好きにしていいって言ってくれたんでかなり自由に改造させてもらった。
お金もなかったので壊して出てきた廃材をそのまま使い回して棚やら何やらをつくった
なかなか居心地の良い空間にしあがった。

 

あんな感じが良いな。。。
何となく糸口が見えてきた気がした。

 

古材は内装材として利用するにはあまりにも手間がかかる
色もサイズも違う厄介な素材達。
でも、捨てられずに利用される事ってなんかイイんだ。
でも何がって言われると説明は出来ない。
風合いとかは勿論なんだけどそういう意味でもない。
妙に波長が合うだけ。。。

 

デザインを手伝ってくれてる鈴木さんが言った。
丸野さんやってるのは「スピリッツとしてのエコ」なんだって。
なるほど、でもそんなにいい事をしているつもりでは無かったのだけど…w
ニュアンスはかなり近いかもしれない。

 

そもそもエコって言葉はあまり好きじゃない。
住宅業界では断熱性能とかの機能的な言葉として使用される事が多いからしっくりこない。
案外ランニングコストで判断されていて本来の意味とは違う基準で流通しているんじゃないの?
ってのが僕の本音で、大方そうなんだと思う。

 

でもそういう事じゃないんだ。
高機能のエコ住宅をつくりたい訳じゃない。
もっとフィーリングだったり古いものを大切に的な話。

 

「エコなスピリッツ」はなんかしっくりくる言葉な気がした。

 

つづき・・・「僕らの住みたい家」お母さん編。