でも、やる。

蒸しますね!こんにちは!四号です!
 

久我山WaGE、今回は100平米超えの広いお部屋ということもあり、大工さんの作りこむ部分がたくさん!やっぱりコンパクトなお部屋より大工さん期間が長いです。この暑さでも冷房もない現場でですが、日々着実に進んでいます。

 

 

私が先日お邪魔したのは、ちょうど「ハツリ」の日でした。

 

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ハツリとは「削る」こと。写真の天井のザラザラした下地が出てくるように、ツルツルの部分を削る作業です。削ると一言でいっても相手は硬いコンクリートなので、なかなか激しい作業。現場は、ガガガガーッ!という音と白い石のホコリで煙い状態です(作業がひと段落したときに撮らせてもらった写真なので……伝わらない)。

 

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最初の解体時点ではツルツルを生かしていく予定だったのですが、表層が浮いてくる部分がいくつか見つかってきたので、今後のことも考えて、この際ツルツル部分はハツル方向に急遽変更!となり、このタイミングでの作業となったそう。最初のプランに忠実に作っていくことよりも、現場の状態に合わせてその中で一番いい判断をしていく、作り方。人手も時間もかかるし、予定も狂う。でも、やる。

 

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ハツリが終わった部分。ここから白く塗られることになるけれど、このザラッとした質感は残ります。個人的に、このコンクリートを流したときの型枠の跡もがとても好き。今回ハツった二階は、みんなのベッドルームになり、天井を眺めることも多いと思うから、余計に。WaGEシリーズの中では珍しいパターンだけれど、大事なのはそこじゃないもんね!ってことだ。結果、ラフめなWaGEに仕上がっていきそうですね。

 

 

ハツリの石埃が残る中だったのでマスク姿のミヤコシさん。

 

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何をやってるかと思えば……階段の手すりをゴシゴシ、ゴシゴシ。

 

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こんなにキレイになっていました!(ゴシゴシしたのが上の部分) これだけキレイになれば、傷の部分を直したり、少し色を入れる程度がいいんじゃないかなーとのこと。めざすは新品同様じゃなくて、昔からここにあったものの風合いと、その存在感を残す方。そんな雰囲気も含めて、この部屋のイメージを「おうち」だって言ってくれていたんだなぁ、と私も納得。つくる人、現場で、自分で、手を動かしてみて、考えています。

 

 

そしてオーディションで選抜された床板たちは、一枚一枚メンテナンス中。表面の汚れやシミを電動のヤスリみたいなもので、とってもらっていました。新しい床板買った方がはやいです。テマヒマを考えたら、新しいの買うのとお値段的にも、きっとあんまりかわらない。でも、やる。

 

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その数、600枚以上……私にはできないけど、その床には新しいものではだせない空気が絶対あるし、素足も絶対気持ちいいし! そもそも床材の再利用って、無垢の床材じゃないとできないこと。ゆくい堂の現場ばかり見せてもらっていると無垢の床材が当たり前と思ってしまいがちだけど、無垢の床板が貼ってある物件に会えるのも、今じゃなかなか珍しいと思う。いまみたいな湿気の時期にも、ペタペタしないからいいですよね、無垢!

 

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最後の一枚は、ベランダでみつけた「見込なし」の子たち。久我山では使われなくても、きっとどこかで使ってもらえると思うよー!ゆくい堂に剥がしてもらってよかってねー!と思いながら、現場をあとにした四号なのでした。