白、色々。
解体が無事におわり、いよいよ工事がはじまっています。
「塗装」の日に、おじゃましてみました。
正直なところ、ペンキでペタペタ塗るだけかしら?なんて、簡単に考えてましたが、違いました。
一言に「白」といっても、奥が深い……です。
天井も、壁も、まっ白です。
今回は、ムラのある感じではなく、しっかり白。
一度塗って様子をみて、もう一度きっちり塗ることにしたそうです。
となると、意外ときれいめな雰囲気になってくるのかなぁ?と思いましたが、
つくる人いわく「全部できあがってみると、この天井が逆にラフに見えてくるはずです」とのこと。
私にはまったく想像がつきませんが、つくる人の脳内には、全体像が見えてるんでしょう。
それゆえの、さじ加減。
そんな現場判断や現場での変更は当たり前。
あらかじめ決めたことをやるのが大事なのではなくて、現場をみて、現物をみて、決めて、やる。
「ほかの現場に比べて、イメージをとことん追究するのが、ゆくい堂」
「大変だけど、そのぶんやりがいがあるんだよね」と、塗装屋さん「みーくん」さんが教えてくれました。
以前に苦労された現場の話をする、つくる人本井さんとみーくんの関係は
請負とかではなくって、チームのような感じの空気感なのです。
この笑顔で伝わりますか?
そして、こちらは、解体して出てきたコンクリート部分に、ポツポツあいた穴。(写真、見にくいですね)
つぶす、つぶさないも現場で判断。つくる人のオーダーは「いい感じに、自然な感じに」とのこと。
(言うのは簡単ですけど、その塩梅は難しそう……)
チームゆくい堂、和やかな雰囲気ではあるけれど、信頼しあうプロ同士、多くは語らず?なのかな?
玄関のドアも白く塗るのですが、そのままだとうまくペンキがのらないそうで、
ヤスリのような機械で、傷をつけています。
このひと手間、一見しただけではわからないことですが、素人のDIYとは違う、プロの作る「白」。
もう一枚。同じ白でも、写真左部分はキッチン部分の壁のため、防水の「白」です。
ちなみに、職人みーくんさん、今日は白く塗る日だから白い服なのかな?と思ったのですけれど、
何色に塗るときでも、常に「白」着用。こだわりをお持ちだそうです。
っと、ここまで読んでいただいて……
天井や壁をあらためて見ることなんてないし、
天井が白いのは別に普通のことじゃない?と思いました?
実はわたし、ゆくい堂さんにおうちを作ってもらった「住む人」でもありますが、
この白はじんわりときいてくると思います。(我が家も天井は白に塗ってあります)
朝、目をあけてボーっとするときとか、
夜、お布団に入ってフーッと一息ついたときとか、
ふと、天井をみあげますよね?
そのときに目に入る、このザラっとした白が、いいんです。
何でもないことなんですが、ザラつきやちょっとした凸凹が作る影とか、
均一じゃない感じがあたたかくて、なんとも言えず、プライスレス&ストレスレス。
ついつい、ニヤリとしてしまうのです。
住むまでは想像もしていませんでしたが、
私が、ゆくい堂のおうちに住んでみて、幸せを感じるときはそんなときなのです。
もう三年近く住んでいても、天井を見上げては「やっぱりいいな」と今日も思うわけで。
それまで住んでいたフツー賃貸にありがちな、
壁紙の白、天井のパネルの白が、自分にとってはちょっとしたストレスだったんだなぁって
ゆくい堂のおうちに住んではじめて気がつきました。
そんなことを思い出す私をおいて、塗装は着々とすすむ中、
風吹きすさぶバルコニーで、つくる人本井さんは、一体何をしているの?
その答えは、次回のブログで!!!